icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術6巻10号

1978年10月発行

文献概要

測定法の基礎理論 なぜこうなるの?

赤血球浸透圧抵抗と溶血

著者: 川越裕也12

所属機関: 1大阪大学 2大阪大学付属病院輸血部

ページ範囲:P.785 - P.789

文献購入ページに移動
 赤血球は両面凹状の円板を呈し,表面積を拡大させるとともに血管内流動性を高め,組織への酸素供給を便ならしめている.この赤血球が低張塩溶液ないし水に入るとき膨化し球状となり,ついに溶血に至る.赤血球の種々の状態により容易に溶血する場合と溶血し難い場合があり,この低張塩溶液に対する赤血球の浸透圧抵抗性の検査により,赤血球の状態を知ろうとするのが赤血球浸透圧抵抗試験である.ここでは赤血球の浸透圧抵抗を左右する因子について解説し,赤血球浸透圧抵抗試験の一般的な注意事項についても言及する.
 赤血球浸透圧抵抗に関与する因子には赤血球膜の生化学的変化,赤血球の形態及び赤血球内ヘモグロビンがある.これらについて正常状態と病的変化とそれを生ずる場合を考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?