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測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
呼吸器の運動負荷試験
著者: 谷合哲1
所属機関: 1東京医科歯科大学霞ケ浦分院内科
ページ範囲:P.790 - P.794
文献購入ページに移動 呼吸機能検査には,口あるいは鼻を通して肺内へ出入りする空気の量,すなわち換気(ventilation)の測定をはじめとして,肺内ガス分布(distribution),肺胞膜の透過を示すと言われる拡散機能(diffusion),肺血流(perfusion),換気力学(mechanics)など,ガス交換過程でのいろいろな段階の検査が行われ,ガス交換障害のメカニズムが解明される.それらの検査は一般には安静の状態で行われているが,これに対してこれらの検査を運動している状態で行い,活動状態でのガス交換を把握することにより,より動的な,活動している自然の姿を捕らえようとするのが運動負荷試験である.したがって運動負荷試験は大変意義のある検査と考えられるが,現在までのところその意義づけや方法についてはまだ決定的な段階に達しているとは言えない.そこで本稿においては,運動負荷試験の理論的背景と,現在行われている種々の方法についての特徴について述べることにする.
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