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文献詳細

雑誌文献

検査と技術6巻10号

1978年10月発行

文献概要

技術講座 血液

FDPの検出

著者: 高橋郁子1

所属機関: 1虎の門病院血液検査室

ページ範囲:P.809 - P.811

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 何らかの原因があって血管内凝固が起こり,細網内皮系の異常などのために,活性化された凝固因子の除去が不能となったときに,血管内血液凝固障害が起こり,臓器血管などに沈着したフィブリンは,プラスミンの作用によってフィブリン分解産物となる.FDP(fibrin degradation product)とはフィブリノゲンあるいはフィブリンがタンパク分解酵素プラスミンによって分解され,生じた分解産物の総称である.現在ではFDPを測定することは血管内凝固異常,線溶異常,ひいては原因疾患の病態診断,経過観察,治療効果を知るうえで不可欠となっている.
 FDPの測定方法には免疫学的測定方法として,ラテックス凝集テスト,感作赤血球凝集阻止反応,免疫電気泳動法,抗トロンビン作用を利用する方法としてSerial Thrombin Time,パラコアグレーションテストとしてethanol gelation test,protamin sulfate test,ブドウ球菌の特異的凝集性を利用する方法としてstaphylococcal clumpingtestなどが知られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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