文献詳細
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知っておきたい検査機器
炎光光度計
著者: 野本昭三1
所属機関: 1信州大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.832 - P.835
文献購入ページに移動 基本原理
金属塩溶液を霧状にして炎の中に噴出してやると熱解離によって金属元素は原子状になり,そこに解離したばかりの原子の多くは最も安定な核外電子配列を持つ構造すなわち基底状態(groundstate)にある.この基底状態の原子に更に熱または光などで,ほかからエネルギーが与えられると核外電子配列はエネルギー準位の高い構造すなわち励起状態(excited state)に変化し,しかも,この励起状態は不安定であるため極めて短時間内に元の基底状態に復帰し,その際,それぞれの元素に特有の波長の光(線スペクトル)を放出する.これを原子発光現象と言い,その光の波長の特異性や,発光強度が元素の存在量に比例することなどが,元素の定性及び定量分析に利用される.
金属塩溶液を霧状にして炎の中に噴出してやると熱解離によって金属元素は原子状になり,そこに解離したばかりの原子の多くは最も安定な核外電子配列を持つ構造すなわち基底状態(groundstate)にある.この基底状態の原子に更に熱または光などで,ほかからエネルギーが与えられると核外電子配列はエネルギー準位の高い構造すなわち励起状態(excited state)に変化し,しかも,この励起状態は不安定であるため極めて短時間内に元の基底状態に復帰し,その際,それぞれの元素に特有の波長の光(線スペクトル)を放出する.これを原子発光現象と言い,その光の波長の特異性や,発光強度が元素の存在量に比例することなどが,元素の定性及び定量分析に利用される.
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