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病気のはなし
慢性肺気腫
著者: 谷本普一1 蒲田英明2
所属機関: 1虎の門病院呼吸器科部 2虎の門病院呼吸器科
ページ範囲:P.852 - P.859
文献購入ページに移動肺気腫ということばは,"膨らます"という意味のギリシア語emphyanからきており,形態学的な概念である.肺の気腔が拡大し,破壊が生じ,膨らんだ状態のことである.この肺気腫がびまん性に広範にできて,そのために息切れなど自覚症状が現れるものを慢性肺気腫または肺気腫症と呼ぶ.
以上のように,肺気腫は形態学的な概念であるが,現在臨床的にも診断できるようになったのは,肺機能検査の進歩に負うところが大きい.肺機能検査により肺気腫に特有な肺の過膨張や呼出障害を検出できるからである.
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