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文献詳細

雑誌文献

検査と技術6巻12号

1978年12月発行

文献概要

最近の検査技術

パラコアグレーションテスト

著者: 藤巻道男1 池松正次郎1 加藤正俊

所属機関: 1東京医科大学臨床病理

ページ範囲:P.989 - P.994

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 血液中にトロンビンが形成されるとトロンビンによって,フィブリノゲンからフィブリノペプチドAとBが遊離してフィブリンモノマーが形成される.このフィブンモノマーはフィブリノゲンまたはプラスミンによって分解したフィブリン体分解物(fibrinogen and fibrin degradation products;FDP)と会合し,可溶性フィブリンモノマー複合体(soluble fibrin monomer complex;SFMC)を形成する.
 このSFMCは塩基性タンパクである硫酸プロタミンあるいはエタノールを添加するとフィブリン様物質(paraclot)を形成するので,SFMCの検出法としてパラコアグレーションテスト(paracoagulation test)がある.したがって,臨床的には凝固亢進状態(hypercoagulable state),血栓症(thrombosis)及び血管内凝固症候群(disseminatedintravascular coagulation;DIC)の凝血学的スクリーニングテストとして用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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