icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術6巻3号

1978年03月発行

文豪と死

アルチュール・ランボオ

著者: 長谷川泉1

所属機関: 1医学書院

ページ範囲:P.242 - P.242

文献概要

 アルチュール・ランボオ(1854〜1891)がフランスの天才詩人として文学史にその名をうたわれるようになったのは,むしろその死後のことである.親友であり,同性愛の対象であったとされるベルレーヌらの評価による.もっとも,ランボオとベルレーヌの同性愛は,ベルレーヌのほうが迫り,ランボオは受け身であったとされている.
 ランボオの詩才を認めたベルレーヌの招きで,ランボオは北仏の故郷シャルルビル市からパリに赴く.1871年のことである.17歳のときである.二人は奔放な共同生活ののち,翌年パリを共に出奔しベルギーをへてロンドンで生活を共にした.しかし感情のもつれから二人の間には喧嘩が絶えず,酔ったベルレーヌはブリュッセルでランボオをピストルで撃ち,左手首に負傷をさせた.ベルレーヌの刑務所入りで二人の間にはついに破局がきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら