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文献詳細

雑誌文献

検査と技術6巻5号

1978年05月発行

文献概要

測定法の基礎理論 なぜこうなるの?

培地の精度管理

著者: 田村和満1

所属機関: 1国立予防衛生研究所細菌第一部

ページ範囲:P.362 - P.366

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 日常の臨床検査で原因菌の分離及び同定を正確に行うには,検査室で用いる培地や試薬類の品質,信頼性及び反応性を確実に管理する必要がある.しかし,今日では各検査室で成分を組み合わせて培地を自製することはほとんどなく,各種の乾燥培地や生培地を用いているのが実状で,それらの培地は各メーカーの指示に従って調製し,使用するかぎりでは,自製の培地より均一のものが得られる.日常検査に用いる培地は同定のための一つの"モノサシ"である.テストのたびごとに性状の異なる培地を用いたのではその成績に信頼性が持てない.
 培地の精度管理には培地を新しく購入したときに行うべき方法と,毎日の検査で培地を調製した都度,または調製して保存しておいた培地を用いるときにその都度行う方法とがある.前者の場合にはかなり厳密なテストを必要とし,その結果不良と判定された製品はその量を問わず廃棄または返却しなければならない.しかし,後者は培地調製時または方法上の過失あるいは保存中の変質を確かめるためのもので,前者のような厳重なテストを行う必要はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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