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測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
ハースト現象
著者: 富山哲雄1
所属機関: 1東京大学分院中央検査部
ページ範囲:P.615 - P.619
文献購入ページに移動しかし,鶏卵で培養されたインフルエンザウイルスを簡単かつ迅速に定量し,精製を可能にし,更に抗体価を測定する道を開いたのはほとんどHirstの発見にかかる血球凝集反応,すなわちハースト現象をきっかけにしたものであり,Goodpastureの鶏卵培養法と並ぶ業績というべきであろう.HirstはRockfeller医学研究所で鶏卵によるインフルエンザウイルス培養の実験中に,ニワトリの血液とウイルスが混ざって皿の中にこぼれ,そこに血球が凝集しているのを発見した,と伝えられている.時にGeorge Hirst 32歳,1941年のScience誌に第一報をかざっている.
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