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様々な生理的,病理的状態で線溶活性が変動することはよく知られている.ここでは多岐にわたる線溶活性測定法のうち,主として最近改良の著しい測定法及び新たに開発された測定法について述べたい.
線溶系の測定法は全因子を含む系を用いて,総合的な線溶の亢進あるいは抑制状態の把握を企図するものから,単一の因子の測定法に至るまで多岐にわたっている.全血あるいは血漿塊溶解時間測定法1),フィブリン及びフィブリノゲン分解物測定法2)などは前者に属し,プラスミン活性及びアンチプラスミン定量法などは後者に属する.希釈血,希釈血漿あるいはユーグロブリン分画を用いる測定法は前記二者の中間に属するものと言えよう.総和としての線溶活性の測定は,線溶系の亢進あるいは抑制状態を知るうえに重要である.加うるに生理的,病理的過程への線溶系の関与を更に詳細に理解するためには個々の因子の動態の把握が望まれる.ここでは線溶系の総合的な状態を把握するための測定法は割愛し,プラスミン及びプラスミノゲンの定量法に限り述べることにしたい.
線溶系の測定法は全因子を含む系を用いて,総合的な線溶の亢進あるいは抑制状態の把握を企図するものから,単一の因子の測定法に至るまで多岐にわたっている.全血あるいは血漿塊溶解時間測定法1),フィブリン及びフィブリノゲン分解物測定法2)などは前者に属し,プラスミン活性及びアンチプラスミン定量法などは後者に属する.希釈血,希釈血漿あるいはユーグロブリン分画を用いる測定法は前記二者の中間に属するものと言えよう.総和としての線溶活性の測定は,線溶系の亢進あるいは抑制状態を知るうえに重要である.加うるに生理的,病理的過程への線溶系の関与を更に詳細に理解するためには個々の因子の動態の把握が望まれる.ここでは線溶系の総合的な状態を把握するための測定法は割愛し,プラスミン及びプラスミノゲンの定量法に限り述べることにしたい.
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