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文献詳細

雑誌文献

検査と技術7巻1号

1979年01月発行

文献概要

測定法の基礎理論 なぜこうなるの?

血清中の補体活性と蛋白量

著者: 近藤元治1 竹村周平2

所属機関: 1京都府立医科大学第1内科 2京都府立医科大学第3内科

ページ範囲:P.24 - P.27

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 抗生物質の発見されるまで,人類の死因の第一位は感染症であった.このため,感染(疫)から免れる手段として研究されたのが免疫学である.細菌感染に際して,血中には抗体が産生され,それに血中に存在する補体(complement)が加わると,細菌は溶解され,あるいは白血球やマクロファージにより貪食される.このように,補体は抗体とともに,感染防御機構の担い手として注目されるようになった.
 最近では,臨床的に自己免疫疾患,感染症,悪性腫瘍,DIC(血管内凝固症候群)など広範囲にわたって,補体測定の必要性が叫ばれているが,何となく補体になじみにくい人が多いようである,この補体に対するアレルギーは,補体系が9種の成分といくつかのコントロール物質から成り,また活性化系路が単一でないばかりか,活性化を受けると血中補体価が低下するという,他の酵素には見られない変化をとることに原因するようである.しかし,現実に補体測定に対するニードが高まっている以上,捕体の測定理論と異常値に対する正しい解釈を知らねばならない.以下に補体測定の問題点を述べてみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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