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文献詳細

雑誌文献

検査と技術7巻10号

1979年10月発行

おかしな検査データ

試験紙法による尿糖測定とアスコルビン酸の影響

著者: 高阪彰1 長浜大輔1

所属機関: 1名古屋大学病院検査部

ページ範囲:P.864 - P.865

文献概要

 我々は日常検査の中で,試験紙法で尿糖(-)でありながら他方法で糖を定量するとかなり大量の糖を検出できる例を幾度か経験しているが,多くの場合その原因を確認することなく通り過ぎていくことが多い.
 現在市販されている尿糖試験紙はグルコースオキシダーゼ(GOD)-ペルオキシダーゼ(POD)-o-トリジン系がほとんどであるが,o-トリジンの代わりに反応系のクロモゲンとして,ヨウ化カリウムを用いているものもある.アスコルビン酸がこのGOD-POD系を妨害し,尿糖の測定値を実際より低くしていることはよく知られているところである,臨床化学検査は一般に溶液内反応であるため,試料は高度に希釈されるのに対し,試験紙法は原尿に直接浸すので薬物などの影響が特に強く出ることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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