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従来から有機リン系殺虫剤は生体内で速やかに代謝,分解を受けると考えられており,有機塩素系殺虫剤のごとく系統的な残留分析がなされることはなかった.また環境中における残留性にも乏しく,散布された農作物や魚貝類を介してヒトが有機リン剤に汚染されたとする報告も少ない.しかし最近,低毒性の有機リン剤の中にはヒト1)や動物2)の体内に残留性を示すものがあると報告されており,臨床検査上有機リン殺虫剤の測定の必要性は今後増加してくるものと思われる.
ところで生体試料中の有機リン剤を分析するには抽出,精製,定量を段階的に行わなければならないが,多くの点で有機塩素系殺虫剤の分析法を踏襲することができるので,詳しくは総説3),成書4,5)を参照されたい.本稿では生体試料からの抽出法を中心に解説する.血液についてはDale6)らの方法,臓器組織については三上7)の,脂肪組織については著者ら2)の方法を述べることにする.
ところで生体試料中の有機リン剤を分析するには抽出,精製,定量を段階的に行わなければならないが,多くの点で有機塩素系殺虫剤の分析法を踏襲することができるので,詳しくは総説3),成書4,5)を参照されたい.本稿では生体試料からの抽出法を中心に解説する.血液についてはDale6)らの方法,臓器組織については三上7)の,脂肪組織については著者ら2)の方法を述べることにする.
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