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技術講座 血液
血小板算定法
著者: 安永幸二郎1 吉田孝1 遠藤厚子1
所属機関: 1滋賀医科大学病院検査部
ページ範囲:P.392 - P.398
文献購入ページに移動血小板の算定方法は,間接法と直接法に分けられる.間接法は塗抹標本によって一定数の赤血球数に対する血小板数の比率を出し,別に算出した赤血球数から血小板数を求める方法で,その代表的なものはFonio法である.この方法は血小板の形状も同時に観察でき,試料も保存できるなどの利点があるが,赤血球と血小板の散布が標本上の部位によって均一でない欠点があり,算定にもやや時間を要するなどから最近はほとんど用いられなくなった.直接法には血液を一定の割合に希釈して計算板に入れ,顕微鏡を用いて直接血小板を算定する方法(Rees-Ecker法,Brecher-Cronkite法)と,自動血球計数器を用いる方法がある.これらの直接法血小板算定における血液には通常抗凝固剤としてEDTA(ethylenediamine tetraacetic acid)のNa塩やK塩が用いられる.しかし,EDTA血はときに血小板の集塊を形成して血小板が少なく算定されることがあることが発見され,偽性血小板減少症(pseudothrombocytopenia)と呼ばれている(Shreinerら5),1973).
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