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マスターしよう基本操作
比色計の取り扱い方
著者: 桑克彦1
所属機関: 1虎の門病院臨床化学自動分析室
ページ範囲:P.399 - P.406
文献購入ページに移動 比色分析は臨床検査の最も普通に用いられる定量分析の手法で,なかでも臨床化学検査の主要な分析手段になっている.その分析結果の信頼度を高める第一歩は,比色計の取り扱い方に始まる,現在,広く用いられている比色計は分光光学的にも精密化されていることから,ここでは精密型比色計として,日立139型分光光度計を挙げ,基本操作を解説する.装置は光源部,分光部,試料室部,受光増幅部,電源部,高圧電源部から構成されている.通常の比色計と比べて精密型になっている点は,分光器である回折格子の分解能が良く(1mm間隔に刻み込まれた溝の数が1,440本/mmと多く,更に回折格子で分光した光を再度凹面鏡(コリメーティングミラー)を通して集光させている),また選定した波長の純度(単色性)を自由に調節できる.この結果,検知器に入射する光量は著しく小さくなるため,微小光量でも検知可能な二次電子増倍管が使われている.
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