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おかしな検査データ
多発性骨髄腫患者にみられた無機リンの異常高値
著者: 溝口香代子1
所属機関: 1慶応義塾大学病院中央検査部
ページ範囲:P.422 - P.423
文献購入ページに移動 我々の検査室では,1973年に多項目自動分析機JCK-10Kを導入し,総蛋白(TP),ZTT,TTT,総コレステロール(TC),総ビリルビン(TB),直接ビリルビン(DB),間接ビリルビン(IB),カルシウム(Ca),無機リン(IP),尿素窒素(UN)の自動化に踏み切った.JCA-10Kはディスクリート型の自動分析機で除蛋白機構を持たないために,すべて直接法による分析法を適用せざるを得ない.
上記項目中,TC及びUNは酵素的測定法を用いて除蛋白操作を省いた.TP(ビウレット法),ZTT,TTT,Ca(o-CPC法)及びビリルビン(Jendrassik-Cleghorn変法)は直接法で問題ないが,IPは酸性溶液中で反応を行うために蛋白変性によって生ずる濁りの干渉を除去するための界面活性剤の添加が必要となる.IPの測定原理は一般に範用されているモリブデンブルー生成法で,還元剤としてアスコルビン酸を用いる方法である.
この自動化と同時に,分析機の監視を行い得られた分析データを管理するために,いろいろの管理基準を設け,基準からの逸脱の原因が分析機側にあるのか患者の病態を反映したものであるのかを判断するために,データ相互間の解析など,いくつかの模索を行ってきた.具体例を次に示す.
上記項目中,TC及びUNは酵素的測定法を用いて除蛋白操作を省いた.TP(ビウレット法),ZTT,TTT,Ca(o-CPC法)及びビリルビン(Jendrassik-Cleghorn変法)は直接法で問題ないが,IPは酸性溶液中で反応を行うために蛋白変性によって生ずる濁りの干渉を除去するための界面活性剤の添加が必要となる.IPの測定原理は一般に範用されているモリブデンブルー生成法で,還元剤としてアスコルビン酸を用いる方法である.
この自動化と同時に,分析機の監視を行い得られた分析データを管理するために,いろいろの管理基準を設け,基準からの逸脱の原因が分析機側にあるのか患者の病態を反映したものであるのかを判断するために,データ相互間の解析など,いくつかの模索を行ってきた.具体例を次に示す.
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