文献詳細
文献概要
測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
希釈法による化学療法剤感受性測定法
著者: 金沢裕1
所属機関: 1豊栄病院内科
ページ範囲:P.727 - P.736
文献購入ページに移動 感受性測定の基本的方法としての希釈法
化学療法剤感受性測定の目的は病原菌が化学療法剤により,どの程度の発育阻害作用を受けるかを知ることにある.発育阻害作用を現すのは,培地中でその菌の発育を抑える薬剤の濃度(μg/mlなど)でもって表現するのが適当と考えられ,最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration;MIC)がその指標として主に用いられている.これらの値を測定するには,液体希釈法と寒天平板希釈法がある.日常検査で広く用いられているディスク法もMICの直接的測定法である希釈法の基礎のうえにすべてが組み立てらるべきものと考えられる.この意味で希釈法として,内外で最もよく行われている方法を,私どもが感受性ディスク法設立の基礎として行っている方法とも一部並行して紹介したい.
化学療法剤感受性測定の目的は病原菌が化学療法剤により,どの程度の発育阻害作用を受けるかを知ることにある.発育阻害作用を現すのは,培地中でその菌の発育を抑える薬剤の濃度(μg/mlなど)でもって表現するのが適当と考えられ,最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration;MIC)がその指標として主に用いられている.これらの値を測定するには,液体希釈法と寒天平板希釈法がある.日常検査で広く用いられているディスク法もMICの直接的測定法である希釈法の基礎のうえにすべてが組み立てらるべきものと考えられる.この意味で希釈法として,内外で最もよく行われている方法を,私どもが感受性ディスク法設立の基礎として行っている方法とも一部並行して紹介したい.
掲載誌情報