文献詳細
文献概要
病気のはなし
膵癌
著者: 和田祥之1 黒田慧1
所属機関: 1東京大学第1外科
ページ範囲:P.6 - P.13
文献購入ページに移動 膵癌は1836年Mondiere1)によって初めて報告が行われ,1935年Whipple2)が膵頭十二指腸切除に成功して以来,外科的切除の道が開かれた.最近,膵疾患に関する検査法は飛躍的に進歩し,特にERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影法)や選択的血管造影法などの普及によって,ようやく切除可能な段階で発見される症例も増加し,また膵切除術が積極的に広く行われるようになってきた.しかし,膵癌切除例の遠隔成績はいまだ著しく不良であり,本庄(1975年)3)らの全国集計では,5年以上生存例は301例中7例を数えるにすぎない.
本稿では,このような膵癌の特徴や,膵癌の診断と治療の現況について述べることとしたい.
本稿では,このような膵癌の特徴や,膵癌の診断と治療の現況について述べることとしたい.
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