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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻1号

1980年01月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

脳波の基準(不関)電極導出法

著者: 一条貞雄12

所属機関: 1仙台鉄道病院神経科 2東北大学精神医学

ページ範囲:P.22 - P.28

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 脳波の導出法には大きく双極導出法と基準(不関)電極導出法とがあり,ここで述べる基準(不関)電極導出法とは,耳朶など脳波の波及ができるだけ少ないと思われる箇所を選び,そこを頭皮上電極に対して共通の基準点として記録する方法である.この方法は従来"単極(monopolar)導出法"とか不関(indifferent)電極導出法などと呼ばれたが,耳朶など実際には電気的に不活性,すなわちゼロとは言えず誤解を招きやすいので,ある基準点に関係して記録するという意味で関(係)電極法とか基準電極法などと呼ばれるようになり,最近は基準(referential)電極導出法と呼ばれることが多い.しかし,この導出法の本来の目的がやはり電気的にできるだけ不活性な部位を求めて記録しようとする考えであることも考慮し,ここでは基準(不関)電極導出法(単には基準電極法)という扱い方をすることにした.以下にこの導出法の原理やその問題点を述べることにするが,ここではそのほかに,これまでとかく見過ごされがちな接地電極(grounding, earthing)による脳波記録への影響についても触れることにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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