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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻11号

1980年11月発行

文献概要

技術講座 生理

終夜睡眠の生理学的測定法—手技と整理について

著者: 西原京子1 斎藤泰彦1 遠藤四郎1

所属機関: 1東京都精神医学総合研究所精神生理研究室

ページ範囲:P.921 - P.928

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 睡眠研究を飛躍的に発展させたのは,1953年Aserinsky & KleitmanによるREM(Rapid EyeMovement)睡眠の発見であった.これは,脳波以外に睡眠中の眼球運動などの生理現象を同時,連続的に記録する方法(睡眠ポリグラフィ)によるものであった.以来,睡眠障害や睡眠中の種々の現象(夜尿,夜驚,無呼吸発作など)を調べるには,すべて睡眠ポリグラフィが施行されている.これは従来の臨床脳波検査法で行われていた睡眠賦活より得られる情報のうえに,さらに一晩にわたる記録により,睡眠の質的及び量的変化(すなわちNREM睡眠,REM睡眠の変化)についての詳細な情報が得られる.しかし長時間による記録のため,アーチファクト除去が重要な課題となる.ここでは当研究室が長年,開発改良を加えてきた睡眠ポリグラムのとり方を紹介するとともに,そのデータ処理の方法を略述する.
 最近,睡眠ポリグラフィは,終夜だけでなく24時間以上の記録,検査室内だけでなく患者の日常生活下で記録する必要がでてきた.当研究室では,この方面での技術研究も行ってきたので併わせて紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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