icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻3号

1980年03月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

クロージングボリューム

著者: 金城幸政1 冨田友幸2

所属機関: 1北里大学病院臨床検査部 2北里大学病院内科

ページ範囲:P.207 - P.211

文献購入ページに移動
 呼吸機能検査で気道の閉塞性障害を評価するための指標としては,古くからスパイログラフィーによる1秒率や,ボディープレチスモグラフィーによる気道抵抗が用いられてきた.しかし,最近呼吸生理学の進歩発展に伴って,これらの指標には反映されない末梢気道の閉塞性障害が注目されるようになった.末梢気道とは直径2mm以下の細い気道(small airway)である.この領域では病変が高度に進行しない限り,1秒率や気道抵抗には反映されないことが確かめられており,この領域はsilent-zoneと呼ばれていた.近年,この末梢気道の障害を早期に診断する検査法として動肺コンプライアンスの周波数依存性,肺胞気動脈血分圧較差,フローボリューム曲線,クロージングボリューム曲線の測定が活用されるようになった.ここでは臨床検査として広く普及しつつあるクロージングボリュームについて,測定の方法と原理を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら