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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻4号

1980年04月発行

文献概要

病気のはなし

多血症

著者: 大橋辰哉1

所属機関: 1東京大学第1内科

ページ範囲:P.278 - P.282

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 多血症(polycythemia)とは赤血球数が正常値以上に増加している状態を言い,赤血球増多症(erythrocytosis)とも言う.日本人では男子600万,女子550万以上で,ヘマトクリット(Ht)値50%以上を言う(小宮ら).男子600万以上,女子530万以上,Htでは男子52%以上,女子46%以上としている人もある(日比野ら).
 しかし,頻回の嘔吐や下痢,著明な発汗などによって脱水状態になると血漿成分が少なくなり,したがって相対的にHt値が高くなる(すなわち赤血球数も多くなる).これは真の赤血球増多症ではなく,見掛け上の赤血球増多症と言うべきものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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