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病気のはなし
敗血症
著者: 小林芳夫1
所属機関: 1川崎市立川崎病院内科
ページ範囲:P.350 - P.355
文献購入ページに移動多くの症例において本症は基礎疾患のある患者に発症をみることが知られている.すなわち悪性腫瘍,血液疾患,肝胆道系疾患,腎疾患,糖尿病,外科的あるいは泌尿器科的術後などが教科書的に挙げられている.膿瘍を敗血巣とする原因菌としては黄色ブドウ球菌が以前より知られているが,最近では,こうした基礎疾患のある患者に発症する敗血症の原因菌として,大腸菌,肺炎杆菌,Enterobacter,Serratia,緑膿菌などが主要菌種として注目されている.更に,これらのグラム陰性杆菌に加えて,Acinetobacter calcoaceticus,Alcaligenes faecalisあるいは,緑膿菌以外のPseudomonas属であるPseudomonas cepacia,Pseudomonas maltophilia,Pseudomonas putidaといったブドウ糖非発酵グラム陰性杆菌による敗血症の報告もみられるようになってきている.
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