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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻5号

1980年05月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

電極法による分析器 Ⅱ—NOVA 1(ノーバワン) AMTクリンイオンCI-3型

著者: 高原喜八郎1

所属機関: 1神奈川県立衛生短期大学

ページ範囲:P.389 - P.396

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 NOVA 1(ノーバワン)
 本機は図1のごとき外観(高さ58.4cm,幅39.4cm,奥行52.3cm,重量44.0kg)の装置であって,注入された検体(ヘパリン全血,ヘパリン血漿,血清,尿)中のナトリウム(Na),カリウム(K)イォンの濃度(mM/l)をイオン電極法に基づいて約1分以内に分析してデジタル表示し,スタンバイ中は2時間ごとに内蔵試薬によって自動較正して,いつでも緊急検査の要求に応じるよう待機状態にあるNa・K全自動測定装置である.
 本機に注入する全血や血漿は非希釈のままセンサーであるガラス薄膜や液膜に接触して血中の自然のままのイオン活量による起電力を発生するから,高蛋白や高脂血症などでみられるPseudohyponatremia(Displacement hyponatremia)の現象はみられない.従来の炎光法や希釈式電極法では試料を一定量サンプリング(例えば100μl)して一定倍率に希釈して測定器にかけているが,蛋白や脂質の分子総容積をVμlとすれば,このVμl中にはNaやKは溶存していないから,現実には(100-V)μlしかサンプリングしないことによってPseudohyponatremiaの現象が認められるのである,したがって本機のような直接方式による全血や血漿あるいは血清中のNa,K正常値は,炎光法による血漿,血清のそれと比較して一致せず,やや高値を示すことが知られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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