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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻6号

1980年06月発行

文献概要

病気のはなし

尿路結石症

著者: 武本征人1 園田孝夫1

所属機関: 1大阪大学泌尿器科

ページ範囲:P.446 - P.452

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 尿路結石(以下尿石)は紀元前5,000年のエジプトの古墳にヒトの骨盤骨とともに発見されており,人類にとっては古く長い付き合いのある疾患である.我が国の最近の尿石症についての疫学調査では,本症の罹患率は人口10万人に対し53.2であり,100人のうち4人が一生の間に一度は罹患する1)と言うから,極めてポピュラーな疾患と言うことができる.尿石のほとんどは腎において尿成分より形成されるのであるが,これには多種多様の因子が絡んでおり,古くから数多くの発生機序解明に関する努力がなされてきたにもかかわらず,ほとんど解決されていないのが現況である.しかし尿石症の一例ずつを丹念に診察すれば,尿石発生に影響を与えると考えられる全身的因子(特に内分泌・代謝異常)や局所的因子を見いだしうる場合がある.かかる場合は治療方針,特に最も重要な再発予防の目安を立てることができる.本稿では,泌尿器科以外の一般外科医や内科医によって,ともすれば安易に扱われやすい尿石症(上部尿石症に重点をおいて)の特徴,診断及び治療についての概要を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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