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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻7号

1980年07月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

嫌気培養法の原理

著者: 小栗豊子1

所属機関: 1順天堂大学病院中検

ページ範囲:P.537 - P.541

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 嫌気培養法は現在,日常細菌検査には不可欠とされている.その理由は本菌による感染症は人体の各部位にわたって認められ,特に腹腔内感染,婦人性器・付属器の感染,肺化膿症などでは嫌気性菌の関与する頻度が高い.
 臨床材料を用いた嫌気培養法はかなり古くから検討されてきた.嫌気培養が始められた当初は酸素を除去した環境をいかに容易に作るかに注意が払われていたようである.その後,この条件を満足することのほかに,5〜10%の炭酸ガスの存在が必要であることが判明した.特に無芽胞嫌気性菌では炭酸ガスの存在が必要であると言われている.このような嫌気環境を作ることは現在では,培養するときだけでなく,検査材料を採取した時点で,容器内が嫌気状態に保たれている特別の採取容器(嫌気ポータなど)を用いることが推奨されている.ここでは今まで用いられてきた嫌気培養の種類とその原理を述べ,また欠点についても触れてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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