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文献詳細

雑誌文献

検査と技術8巻7号

1980年07月発行

文献概要

技術講座 一般

尿沈渣における上皮細胞の分類と鑑別

著者: 稲垣勇夫1

所属機関: 1木曽川病院検査科

ページ範囲:P.563 - P.571

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 尿中に出現する上皮細胞とは
 尿中に見られる上皮細胞は尿を生成する腎,運擴する尿路及び尿路に近接する生殖器の各組織より由来する(表).
 腎臓系の細胞は腎小体を除くと扁平,立方及び円柱形の一層の腎尿細管上皮細胞(以下腎上皮)より構成されている.通常,この細胞が尿中に出現すると言われている.(腎小体や間質を構成する細胞は出現しないと考えられているが,まれに円柱の外縁に間質由来の細胞とも考えられる線維状の細胞が封入または付着していることがある.)腎上皮は電顕上からみて各部位により図1のように特徴がある1).しかし,尿中に剝離した場合,様々な形に変化して鑑別は不可能である.円柱内に封入されている腎上皮も原形をとどめていないものも多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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