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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻1号

1981年01月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

血小板寿命

著者: 塚田理康12

所属機関: 1虎の門病院血液学部 2冲中記念病研究所

ページ範囲:P.13 - P.17

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 骨髄巨核球の胞体が分割して作られた血小板は,一定期間末梢血液中に存在したのち,大部分は老化して網内系の細胞によって処理され,一部は傷害された血管壁を修復するために用いられて流血中から消失して行く.
 健常人における血小板の末梢血液中の存在時間(寿命)は7〜10日と言われている.しかし,血小板破壊の亢進,消費の増大,脾における血小板貯蔵量の増加,欠陥血小板の産生といった病態が起こると,血小板の寿命は短縮するようになる.このことは,工場で作られた製品が速やかに市場から消えていく課程と全く同じである.製品を壊す外からの原因,消費の拡大,倉庫保有量の増大,欠陥製品の寿命の短縮など,血小板の病態と対応させれば,理解しやすいと思う.工場製品の場合は,製造番号によって製品の動きを追求することが出来るが,生きた細胞である血小板の場合にも,何らかの目印をつけなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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