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長時間心電図
著者: 井川幸雄1
所属機関: 1東京慈恵医大・中検
ページ範囲:P.775 - P.775
文献購入ページに移動 心電計は生理学者や医師にとって不可欠の検査器具であることはいうまでもない.1893年にアイントーベンの弦電流計が登場して以来,現在の直記式の心電計に至るまで機器としての進歩は著しく,ことに簡便さや移動性などでそうである.
しかし,心電図検査が1日のほんのわずかの時間での心臓の活動を記録するにとどまっていたことにはかわりなかった.心臓の病変には左室肥大とか心筋梗塞(陳旧性)とか比較的安定して,いつ検査しても同じ異常所見を見いだすものもあるが,不整脈,狭心症など,ある時期にしか出現しないものもあり,この場合は,任意の一点での検査では見逃してしまうことのほうが多いと思われる.そこで長時間にわたる連続した心電図が必要となり,実際CCUなどでの重症例については異常出現を長時間にわたってモニターしている.しかし,外来患者,軽症患者にこれを行うことは不可能である.
しかし,心電図検査が1日のほんのわずかの時間での心臓の活動を記録するにとどまっていたことにはかわりなかった.心臓の病変には左室肥大とか心筋梗塞(陳旧性)とか比較的安定して,いつ検査しても同じ異常所見を見いだすものもあるが,不整脈,狭心症など,ある時期にしか出現しないものもあり,この場合は,任意の一点での検査では見逃してしまうことのほうが多いと思われる.そこで長時間にわたる連続した心電図が必要となり,実際CCUなどでの重症例については異常出現を長時間にわたってモニターしている.しかし,外来患者,軽症患者にこれを行うことは不可能である.
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