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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻10号

1981年10月発行

文献概要

技術講座 病理

パラフィンに代わる新しい包埋法による標本作製—アクリトロン包埋法の実際

著者: 瀬野尾章1 高橋宏治2 松田祐子1

所属機関: 1秋田大学医学部第一病理 2三菱レーヨン株式会社新規開発部

ページ範囲:P.808 - P.812

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 パラフィンに代えて樹脂を用いる包埋法は,近年になって研究ならびに実用化が活発に行われている.なぜならば,樹脂包埋標本はパラフィン包埋標本に比べ,標本作製過程で生じる歪み(distortion)が少なく,組織構築,細胞内構造の保存に優れており,仔細な細胞学的観察ができ,また酵素組織化学や免疫組織化学的検索も可能で,さらに同一ブロックから直接電顕的な検索も可能であるという多くの利点を持っているからである.このような利点を考えたならば,パラフィンに代わっての使用頻度は今後ますます多くなるものと思われる.
 今回は我々が開発したアクリトロン包埋法を中心にして標本作製過程(図2)における技術的な面を具体的に解説するが,パラフィン包埋法においてはなじみのうすい点,特に酵素組織化学的手技について詳細に述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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