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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻11号

1981年11月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

H2O2の酵素的測定法—共役色素と妨害反応をめぐって

著者: 高阪彰1

所属機関: 1名古屋大学検査部

ページ範囲:P.867 - P.871

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 H2O2の酵素的測定法はいまや臨床検査の領域では日常的となっている.これは基質特異性を利用する酵素的測定法の中でも,酸化酵素を用いる方法が最も頻繁に用いられていることによる.酸化酵素(広義)には(ここでAは酸素受容体,AH2は水素供与体,Bは水素受容体として使用する.)
 などがあるが,臨床検査に利用される反応は主として②,③であり,生成されたH2O2をさらにペルオキシダーゼ(POD)またはカタラーゼで呈色反応に導びいて,目的成分を測定しようとするものである.POD,カタラーゼともに酸化酵素であり,PODはの反応を触媒し,色原体DH2が酸化されて色素Dに変換することから呈色反応に利用される.一方カタラーゼはが本来の反応であるが,メタノールやエタノールを酸化する能力を有することを利用して生成したホルムアルデヒドにアセチルアセトンとアンモニウム塩を加えHantz反応により,縮合呈色させる系が利用される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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