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文献概要
技術講座 細菌
肺炎マイコプラズマの分離と同定
著者: 岡野弘1 杉裕子2 丸森京子2 松岡ひろ子2
所属機関: 1虎の門病院呼吸器科 2虎の門病院細菌検査室
ページ範囲:P.959 - P.965
文献購入ページに移動M. pn. はEatonら3)が1944年に原発性異型肺炎(primary atypical pneumonia;PAP)で死亡した人の肺組織から分離した微生物であり,その後,Eaton agent,Eaton因子,Eaton PPLOと呼ばれ,1957年ごろまでウイルスの一種と考えられていた.その後,本微生物はLiu4)により螢光抗体法の応用から大部分の寒冷赤血球凝集素価上昇を持つPAPの病原体であることが確認され,さらに固型培地上にコロニーとして分離された(Chanockら,1962)5).以後,人を含めたMの研究の進歩は目ざましいものがある.以上のことから,以下M. pn. に絞って,その分離と同定につき述べてみたい.
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