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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻12号

1981年12月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

尿比重の測定

著者: 斉藤正行1 村尾瑞枝2

所属機関: 1北里大学 2北里大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.973 - P.980

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 尿比重の測定値は腎の最も大切な機能の一つ濃縮能を表示し,かつ簡易に測定出来る関係上,昔から日常診療に活用されている.幾つかの測定手段があるが,微量試料で迅速,簡単,再現性よく測定出来ることから,昭和51年度の日医の調査によると93%の施設が,またアメリカでもCAPの調査によると80%以上が屈折計法によっている1)
 腎の濃縮能は腎疾患の早期に犯され,特に腎盂疾患の検出に鋭敏である.したがって蛋白,糖陰性で尿比重値が1.025以上を示すときは,腎機能は正常と考えてよいが,組織崩壊物や薬剤によっても高比重となるので,注意のうえ評価する.1.030以上の比重値はほとんどこれらによるもので意味がない.つまり1.030以下が微量試料で正確,精密,かつ迅速・簡易に測定出来るものが望ましい方法といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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