文献詳細
技術講座 細菌
文献概要
最近では臨床検査材料からブドウ糖非発酵グラム陰性杆菌(以下,非発酵グラム陰性杆菌と略記する)がしばしば検出されるようになった.その中にはPseudomonas(以下P.)aeruginosaのように,炎症疾患の原因として認められている菌種以外に,検出されても原疾患,特に感染症との関係がまだ不明な菌種がある.これらの菌の多くは,宿主(患者)側の要因によっては,例えば外科的手術後,悪性腫瘍による重篤な状態や免疫不全状態などの場合に感染の原因菌になると考えられている.このような菌の感染のときには,病院内の汚染に起因して起こることも知られている.外科的手術後の感染症が同一の菌によって異なった患者に連続して発症した場合には,菌種の適正な同定検査とともに,その感染経路を検討して明らかにすることも必要なことである.
臨床検査部門における自動化システムの導入とともに,臨床細菌検査室においても,自動化システムが論議されているが,同定検査を迅速適正に行うことに努力するとともに,病院内に起こっている感染症の動態を正確に把握するシステムの確立も必要と考えられる.
臨床検査部門における自動化システムの導入とともに,臨床細菌検査室においても,自動化システムが論議されているが,同定検査を迅速適正に行うことに努力するとともに,病院内に起こっている感染症の動態を正確に把握するシステムの確立も必要と考えられる.
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