icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻2号

1981年02月発行

文献概要

読んでみませんか英文雑誌

糖結合ヘモグロビン:文献的考察

著者: 猪狩淳1

所属機関: 1順天堂大学臨床病理

ページ範囲:P.174 - P.176

文献購入ページに移動
 はじめに—ヒトでは出生時には存在しているのであるが,最近までヘモグロビンA1c(Hgb A1c)の存在は知られなかった.このヘモグロビンは1958年に初めて見つけられたのであるが,イランのテヘラン大学のRahbarによって,広範な研究が始められるまで,よく分からなかった.
 初めは糖尿病(患者)にみられる異常ヘモグロビンと考えられていたため,"糖尿病ヘモグロビン"というのが元々の名称である.たしかに,Hgb A1cはすべての人に存在するヘモグロビンの一つのマイナー・コンポーネント(構成分)であると認められた.さらにHgb A1cは糖と結合したヘモグロビン,ファストヘモグロビンまたはサブグループにA-Eを持つHgb A1糖ヘモグロビンと呼ばれる一群のヘモグロビンである.その構成分の中でも,最大の濃度を持つものがHgbA1cである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?