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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻2号

1981年02月発行

文献概要

知っておきたい検査機器

セシウム内部標準方式IL643炎光光度計

著者: 出合望人1

所属機関: 1東洋工業病院臨床病理研究検査科

ページ範囲:P.177 - P.180

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 電解質は細胞の内外に一定量分布しており,細胞の代謝活動は恒常性を持っている.しかるにこの恒常性に変調を来すと,体液浸透圧の異常(浮腫,脱水),あるいは酸・塩基平衡の失調(アシドーシス,アルカロージス)をまねく.Naは,細胞外液中の総陽イオンの90%を占め,水の分布及び浸透圧の調整及び酸・塩基平衡に関与する最も重要な成分である.KはNaと反対に細胞内液中に存在し,その陽イオンの大部分を占め,血液中では血球中に大部分含まれているが,血漿中にも一定量が含まれている1).これらのNa,Kの測定は,ルーチン検査として繁用されている.
 Liは血清中にごく微量(0.003mEq/l)含まれている.リチウムは精神病の治療に用いられ,特に躁うつ病のリチウム療法で優れた抗躁作用があると言われている.治療患者の血清リチウム濃度は0.56±O.30mEq/lと,副作用の現われるリチウム濃度1.4mEq/l以上との差が近接しているため,血清リチウム濃度の定期的な測定が必要である2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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