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文献詳細

雑誌文献

検査と技術9巻5号

1981年05月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

NBT還元能

著者: 朝長万左男1

所属機関: 1長崎大学原医研内科

ページ範囲:P.388 - P.394

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 Nitroblue tetrazolium(NBT)は人工色素であり,極めて強い水素(電子)受容体として働く.その水溶液は黄色透明であるが,水素と結合(還元)すると難溶性青紫色のホルマザン(formazan)に変化する.したがってホルマザンの生成量を測定することによって,その反応系の酸化還元量を知ることができる.また組織化学的方法によれば光顕的にホルマザンの沈着部位を観察できる.このNBT還元反応は乳酸脱水素酵素(LDH)などの酸化還元酵素の活性の生化学的測定や,組織化学的証明に広く使われている.本稿の課題であるNBT還元能は,末梢血中の成熟好中球の貪食時に生じてくるホルマザンの生成の意味である.貪食好中球がNBTを還元する生化学的機構の理解と,好中球機能検査法のひとつとして使われるNBT還元試験の臨床病理学的意義の大筋を捕らえていただくことの二つを主な目的として,以下の解説を試みることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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