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知っておきたい検査機器
ベクトル心電計
著者: 森博愛1 中屋豊2 寿満裕司2 高橋学2 安宅芳夫2
所属機関: 1徳島大学第二内科 2徳島大学医学部第二内科
ページ範囲:P.420 - P.423
文献購入ページに移動ベクトル心電図法とは,1936年ドイツのSchellongにより初めて臨床に導入された方法で,心起電力の変化を立体的に表現するために考案された.心臓は立体的な構造物であるから,その興奮により作られる電気変化も当然立体的に変動する.
一般に,大きさのみを持つ力学的な量をスカラーといい,大きさと方向を持つ力学的量をベクトルという.通常の心電図は,振幅の経時変化の記録であり,大きさのみを持っているからスカラー心電図と呼ばれる.これに対し,ベクトル心電図では,大きさと方向が表現されている.
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