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コーヒーブレイク
役に立たないと思われていた犬でも賢い
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ページ範囲:P.463 - P.463
文献購入ページに移動 現在のような動物屋がなくて,知人を介して犬を集めて,動物実験をしていたころの話である.大学から約40km離れた田舎の知人に,実験用犬を依頼したところ,自分の宅に役に立たない犬がいるから,大学の先生の医学の研究に役立ててもらえれば幸いであるということで,ある日の汽車で送って来た.到着駅まで,若い連中に受取りに行ってもらい,鉄筋コンクリート四階建ての研究室屋上に設置してある古くさい動物小屋に入れておいた.
古参の犬と同様に1日1回の食餌を与えていたが,2〜3日たった日曜日に行ってみると金網を破っていなくなっていた.屋上は勿論のこと,研究室,病院中を探しても見つからなかったので,提供者にはたいへん申しわけないことをしたと思案の挙げ句であったが,"あの犬は動物実験に供した.医学の発展にたいへん有益であったので厚く御礼を申し上げる.今後また好意の持ち主の人がいられたらお知らせ願いたい"と言った礼状を出した.
古参の犬と同様に1日1回の食餌を与えていたが,2〜3日たった日曜日に行ってみると金網を破っていなくなっていた.屋上は勿論のこと,研究室,病院中を探しても見つからなかったので,提供者にはたいへん申しわけないことをしたと思案の挙げ句であったが,"あの犬は動物実験に供した.医学の発展にたいへん有益であったので厚く御礼を申し上げる.今後また好意の持ち主の人がいられたらお知らせ願いたい"と言った礼状を出した.
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