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技術講座 病理
病理組織切片のPAP法染色
著者: 古本勝1 岸本敦子1 浦野順文2
所属機関: 1神戸大学病理学第一講座 2神戸大学病理
ページ範囲:P.489 - P.492
文献購入ページに移動酵素抗体法は螢光色素の代わりに酵素蛋白(主としてペルオキシダーゼ)を抗体のマーカーとして用い,酵素蛋白の発色反応により組織内及び細胞の抗原物質の局在を,通常の光学顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡下に観察するものである.酵素抗体法においても螢光抗体法と同様に,標本内の抗原と結合する一次抗体に直接酵素を標識したものを用いる場合(直接法)と,非標識一次抗体と抗原とを結合させ,次に一次抗体と結合する二次抗体に酵素を標識したものを用いる場合(間接法)とがある.この間接法の変法の一つがSternbergerのPAP法(peroxidase-antiperoxidase immune complex method)である.ここに我々が日常実施しているホルマリン固定パラフィン包埋材料についてのPAP法の詳細と,実施上の留意点を紹介したい.
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