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赤痢菌の國際分類について
著者: 福見秀雄1
所属機関: 1豫防衞生研究所
ページ範囲:P.14 - P.16
文献購入ページに移動かえり見ると,赤痢菌の國際分類法としては,Andrewes and Inman1)のものがあまりにも有名であつた。勿論これはいわゆるマンニツト分解菌今日言うSh. flekneriにかぎられてはいるがこのことは併し許される。というのは,赤痢菌の分類について議論の別れるのは主としてSh. flexneriの細分であるから,それ以外の赤痢菌は,志賀菌,シュミッツ菌及び今日いわゆるLarge-Sachs群赤痢菌といつているいわゆるマンニツト非分解赤痢菌をそういうものとして一纏めにすることは異論はあるまいし,大原菌を他のものから獨定させることも當然のことであろう。Sh. alkalescen及びSh. disparを赤痢菌の中にいれるかどうかは勿論議論のあるところで,Sh. alkalescenと同じものである三方菌2)3)が日本學振分類法制立の時にも問題となつたのと軌を一にしているところで,これらの菌の病原性に關する疑義と,生物學的性状がむしろ大腸菌に近い點等から赤痢菌の中にいれたくないとする議論もまた成りたつのである。
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