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時評
本年の赤痢を觀て
著者: 舘林宣夫
所属機関:
ページ範囲:P.284 - P.288
文献購入ページに移動本年の赤痢の流行は既に昨年から豫測せられていたところである。さらにさかのぼつてこの流行は昭和24年夏頃から始まつている。
昭和24年以降の流行状況から,公衆衞生院疫學部に於ては,純粋に算術的に本年の赤痢を豫測して,117,000名とした。然し實際の發生はこの豫測を裏切つて,大體8萬臺に留るものと私は見ている。この豫測の大きな狂いは,25週に降起つている。即ち第1圖に示す通り,本年當初に於ては大體豫測の線に添つて増加していたので,或は全く豫測通りになるかと思つていたが,6月から豫測より少くなり始め,最盛期には豫測より相當下まわつた爲である。
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