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醫藥隨想
一筆啓上
著者: 戸田正三1
所属機関: 1金澤大學
ページ範囲:P.23 - P.24
文献購入ページに移動この歌の意味を勝手に銓議すると,今,私の目前に吹きすさんでいる北陸の嵐も,やがて春風駘蕩春爛漫,兼六公園にある數百種の櫻花の前徴とも見える。また日本個有の夏の蒸暑さも,われらの力源,秋收冬藏のためと思えば事足る。要するにこの歌は四季の變化に富んだ我國においては,その變化を樂しみ,その自然に順應しつつ,それを我身に服合して,自己の生活の安定と社會の平和を希求した概念のように讀める。中にも,家内息災三度食う飯は,今の日本の生活水準では,健康で文化的な生活運營の最低基盤であるとみてよい。
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