研究報告
8時間勞働のモデル作業の尿成分に及ぼす影響とその成因についての考察
著者:
石川知福1
佐藤德郞1
福山富太郞1
宮下武1
石川淸文2
所属機関:
1公衆衞生院生理衞生部
2現公衆衞生院勞働衞生學部
ページ範囲:P.38 - P.42
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今まで嚴密に均等な勞働負荷をあたえ,數日間にわたり尿成分の追求した報告が見當らない。本研究は1947年3月中旬に公衆衞生院人工氣候室に被檢者を起居させて實施したものであり,拘束9時間,午前と午後に10分ずつ,中間に晝食の休憩40分を入れ,實働8時間の作業とし,高さ30cmの臺を昇降するShneider testを行わしめた。作業時以外のときは實驗條件の監視,データの整理を實施した。温度條件は大體乾球17.5〜18℃,温球11.8〜13℃の間で實施し,夜間は同室に泊り,食事は一定とし,水分摂取は自由とした。服装はランニングシヤツ,ヅボン下,作業ヅボンの如き輕装とし,發汗は額,胸に少し汗ばむ程度であつた。
被驗者の身長體重は1.167.7cm 56.3kg:2.164.7cm52.8kg;3.160.5cm 54.4kg:4.158.2cm 48.3kgであり年齢は3番の被檢者が17歳であるのを除き何れも20臺の學生である。