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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生11巻6号

1952年06月発行

時評

これからの食生活

著者: 有本邦太郎1

所属機関: 1國立榮養研究所

ページ範囲:P.15 - P.15

文献概要

 米の統制がはづされるかもしれぬという話もあったし食べようと思へば何んでも食べられる昨今の街の樣子から,食糧事情はよほどよさそうに思われるが實をいうと決して左樣にはよくない。もつとも終戰直後の極惡の状態からみればはるかによくなつてはいるが,自力でここまでになつたのではなく年々300萬トン餘りの食糧を海外から輸入しているのである。しかも我國では年に150萬もの人口が殖へている。現在人口を充分に養うことにすら事缺く我國の食糧は増加人口を賄つてゆくには相當の増加を必要とすることはいうまでもない。
 一方,これは食糧ばかりでないが物の絶體量の不足が主因をなして物價の値上りとなり,食物を例にとつても現に生計費の半ば以上をこれに費している有樣である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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