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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生12巻1号

1952年07月発行

文献概要

論説

Salicylamideの防腐劑としての檢討

著者: 柳澤文德1

所属機関: 1千葉大學腐敗研究所

ページ範囲:P.8 - P.10

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 Salicylamideはサルチル酸導體の一つであるが,近年強力鎭痛解熱劑として廣く臨床醫家に使用されはじめた藥品である。サルチル酸は食品保存料として用いられたのは非常に古く,廣範圍の食品即ち肉類,果實製品,漬物,佃煮,シロツプアルコール飲料,等に用いられてきたが,その作用は中等度のものと見做されている。我國の食品衞生法では清酒,合成清酒及び果實酒に0.259/IL,酢には0.06/ILの添加が許可されている。然るに一般にはサルチル酸はWileyが提唱している如くそれ程健康障碍を引き起すものではないと考えられているが,然し各國に於いて使用禁止になつておる點より推察しても,一應その障碍問題は考慮されなければならぬ。然るにSalicylaminはサルチル酸より毒性が低いことが認められておる點に著者は着眼して,その防腐劑としての検討を試みた所,殆んどサルチル酸と同樣な効果を得たのでその成績を茲に報告する。Salicylamideの防腐劑としての検討はこの藥品が古いものだけに既に検討されておるものと考えておる次第であるが,多くの成書では殆んど,寡聞ではあるが,この點に就いての研究成績をみないので,更に愼重な研究を松本君が續行している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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