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座談會
結核豫防法施行一年を顧みて(上)
著者: 石垣純二 聖成稔1 鵜島修男2 鈴木佐内3 岡西順二郞4 砂原茂一5 有住一信6
所属機関: 1厚生省結核豫防課 2神奈川縣衞生部 3武藏療園 4小石川保健所 5國立東京療養所 6上北澤友の會
ページ範囲:P.12 - P.18
文献購入ページに移動聖成 一年間の回顧話と申しましても,私は昨年の7月の初めに結核豫防課長を拜命したわけですから,正確にいうと私個人として一年間を云々という資格はないのですが,たとえば醫療費の公費負擔の制度であるとか,或は健康診斷の規定を法制化したとか,從來に見ない大きなスケールの結核對策が展開されるということになつた。しかしよく考えてみますに,丁度新らしい年度を迎えまして,昭和27年度の結核對策はいかにあるべきか考えてみますに,醫療費の公費負擔も初めてのことでいろいろ批判もあり,また再檢討を要するものも非常に多いことを痛感したわけです。或は豫防接種の面からいうと昨年例のB. C. G. 騒ぎがございまして,これも新らしい年度に新らしい氣持でやつてゆかなければならないと思います。いずれにしても新らしい豫防法は畫期的な計畫でしたが,どうも軌道にのつたという感じはまだ致さない從つて昭和27年度は,一面は現在行なわれている結核豫防法を中心とする結核對策を再檢討して將來の改善も考えなければならないし,一方にはこれを軌道にのせて改めてゆかなければならない。
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