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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生12巻1号

1952年07月発行

文献概要

研究報告

吸入靑酸量の指標としての尿ロダン排泄量

著者: 佐藤德郞1 鈴木妙子1 福山富太郞1 村尾嘉道2

所属機関: 1國立公衆衞生院 2横濱檢疫所

ページ範囲:P.39 - P.41

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 靑酸ガスは船舶の鼠駆除や種々の鉱工業に使用されることが多く,しばしば事故が發生する。他にニトリル等も體内では相當量が靑酸に變化するものと考えられている。靑酸ガス環境の恕限濃度は日本では20ppm,アメリカでは最近10ppmに下げられ,上限は1時間で100ppm1)と考えられている。環境中の靑酸ガス濃度の定量には種々の方法があるが,最近北川氏が發表した檢知管2)による方法では高濃度用のものを用いても,0.001%即ち10ppmまでを測定し得るので,開放された場所での靑酸の有毒性を認知するのにさして困難を感じない。しかしガスマスクの效果の判定を現場で實施する場合には困難を伴う。
 一方體内に吸收された靑酸は大部分がロダンに變化すると考えられているので,ロダンの排泄量を知れば,吸收チアン量を計算することが出來,靑酸吸入の状態や處理状態を容易に推知することが出來る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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