文献詳細
時評
文献概要
終戰後の社會情勢の急變によつて,避妊を要望する聲が高くなり,與論に應じて,政府は昭和24年はじめて避妊藥の製造販賣を許可した。
從來吾國においては避妊藥としての製造販賣が許されていなかつたので,國民のこれに對する批判力がなかつたことと,終戰後の時流に投じたことと相まつて,避妊藥の登場は當時救世主の出現のように,歡呼をもつてむかえられ,きゆう然として世人はこれにとびついた。製造業者の誇大な宣傳は,避妊藥さえ使えば,確實に避妊できるものとし,避妊問題は解決するかの印象を與えた。
從來吾國においては避妊藥としての製造販賣が許されていなかつたので,國民のこれに對する批判力がなかつたことと,終戰後の時流に投じたことと相まつて,避妊藥の登場は當時救世主の出現のように,歡呼をもつてむかえられ,きゆう然として世人はこれにとびついた。製造業者の誇大な宣傳は,避妊藥さえ使えば,確實に避妊できるものとし,避妊問題は解決するかの印象を與えた。
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