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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生12巻4号

1952年10月発行

文献概要

研究報告

弗化ソーダ新塗布法の齲蝕豫防效果について

著者: 呉基生1 國本朝雄1 米澤和一2 森山德長2 田邊明2 片山良一2 帆足望2

所属機関: 1東京齒科大學口腔衞生學教室 2東京齒科大學微生物學教室

ページ範囲:P.35 - P.39

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1.緒言
 輓近豫防歯科領域で弗素歯面塗布によつて齲蝕の豫防を行わんとする研究が大きな問題として取り上げられて來ている。諸外國に於てはBibby(1942)Cheyne(1942)Knutson(1944),Jordan,East,Galagen等の諸氏の研究成績が發表され,我國に於ても美濃口,文部省等の研究成績が發表されたが當教室に於ても1941年頃より斑状歯及び水質所見の實地調査を行い,弗素の含有分布地圖を擴大充實しつつ,その反面,弗化物溶液の齲蝕細菌に對する發育阻害試驗,含水炭素醗酵阻害試驗,及び水道水弗素投入による水中細菌發育阻止試驗を行つて來たのである。その詳細なる實驗成績は公衆衞生の近刊に逐時掲載される筈であるので,茲に於ては省略する事にして,以上の諸實驗に依つて,從來歯面塗布用として用いられて來た2%NaF水溶液よりも齲蝕豫防效果の大なると思われる2%NaFセルロイド浮遊液を考案したのである。新法たる2%NaFセルロイド浮遊液の長所としては2%NaF水溶液よりも,塗布後の乾燥が早い事と弗素の歯面停滯時間が長い事と2%NaF水溶液が化學的作用のみを期待しているのに反して,2%NaFセルロイド浮遊液は物理,化學的作用を期待した點にある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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